目次
前回までのまとめ
2年半の単身赴任が終わり自宅に戻ったあと別会社へ出向となりました。
新しい仕事場で仕事を教わる日々が続きますが、原因不明の下痢に悩まされるようになりました。
後日異常を察した妻に連れられて病院に行くと、適応障害・心身症・過敏性腸症候群と診断されそのまま休職し、自宅警備員となりました。
一時期はブログを書けるほどの精神状態ではなかったのですが、症状がピーク時と比べればだいぶ落ち着いてきたことと気持ちを整理する意味でも何かに残しておこうと思いブログに書くことにしました。
同じような症状で悩む方への一助になればと思います。
今回は、適応障害を発症し休職することになった私の切実なお金事情について書いてみようと思います。
以下の記事でも適応障害を発症したときのことをまとめています。合わせてご覧いただけると嬉しいです。
正常な判断ができない状態から、突然現実に引き戻されることになったお金の事情
適応障害が発症した際、私自身に起きていた症状としてはこんな感じです。
- 下痢が止まらない
- 人の目を見て話すことができない
- 独り言を言う回数が増えた
- 会話のキャッチボールができなくなった
- 自死を仄めかすような言動があった
一時期は1日にトイレに30回も駆け込む生活をしていることもありました。
このような症状がまとめて起きているので、とても正常な判断ができる状態ではありませんでした。
病院に受診するとき以外は自宅にこもりきりの日々が続いていたわけです。
休職中は給料がないということに会社からの電話で知る
休職するということは働いていないわけで、当然ながら給料は出ません。
しかしそんなことすら考える余裕がないほど当時の私は追い詰められていました。
月末に会社から給与明細が届いていたものの、中身を確認しようという考えに至りませんでした。
そしてついに7月下旬、給与明細が届いた頃に会社から電話がありました。
は〜い!元気してる〜?
今月の給与明細、もう見たかな?
お疲れ様です。いえ、まだ見てません。すみません。
あら〜そうなの〜
今月、マイナス支給になってるので、早く振り込んでくださいね
えええええ?
マイナス支給?
電話のあと、慌てて7月の給与明細を確認してみると、支給額が人生初のマイナス支給になっていることを知るのでした。
正直まともな判断ができる状態ではありませんでしたが、マイナス支給の給与明細を見て血の気が引いていくのが分かりました。
休職開始からマイナス支給までの給与実態
ようやくここで休職中は給料が入ってこないことに気づかされました。
休職中、買い物に出かけたりといった外出はほとんどしていなかったこともあり、お金を使う機会が限定的だったので給与明細を見ることはありませんでした。
ここにきてようやく5月・6月・7月の給与明細を初めて確認したわけです。
支給額 | 税金 | 手取り | |
5月のお給料 | 満額支給 | いつも通り | いつも通り |
6月のお給料 | 有給消化(20日分) | いつも通り | 約半分位 |
7月のお給料 | 0円 | いつも通り | 税金分マイナス |
8月のお給料(確定) | 0円 | いつも通り | 税金分マイナス |
詳しいお給料の金額は伏せさせていただきますが、5月からの給与明細はこんな感じです。
ちなみに国税庁が発表している「令和元年分 民間給与実態統計調査 調査結果報告」(PDF)を参考してみると、一応平均金額程度にはもらっている状態です。
男 | 女 | 男女計 | |
19歳以下 | 160万円 | 111万円 | 135万円 |
20〜24歳 | 278万円 | 248万円 | 264万円 |
25〜29歳 | 403万円 | 328万円 | 369万円 |
30〜34歳 | 470万円 | 321万円 | 410万円 |
35〜39歳 | 529万円 | 313万円 | 445万円 |
40〜44歳 | 582万円 | 318万円 | 476万円 |
45〜49歳 | 629万円 | 324万円 | 499万円 |
50〜54歳 | 679万円 | 320万円 | 525万円 |
55〜59歳 | 686万円 | 301万円 | 518万円 |
60〜64歳 | 522万円 | 254万円 | 411万円 |
65〜69歳 | 406万円 | 211万円 | 324万円 |
70歳以上 | 343万円 | 205万円 | 282万円 |
人生初のマイナス支給・・・トホホ
この状態が続けば続くほど毎月マイナス支給が続くことになります。
ここでようやく金銭面でも非常にまずい状態であることに気がつきました。
困ったらまずは詳しい人に聞くのが一番の近道
うつ病と20年以上付き合っている親友に連絡してみた
私が各地を転々と転勤して行くなかでも唯一連絡を取り合っていたのが、中学の頃からの知り合いのF君でした。
彼は20代でうつ病を発症し、かれこれ20年以上うつ病と付き合う生活をしていました。
今の自分の状態を相談できるのはF君しかいないと思い、連絡をすることに。
また、F君は現在税理士事務所に勤めているのでこの給料のことも相談できるかもと思いました。
久しぶり。
適応障害になって、今休職中だよ・・・
わぁ、それは大変だね
ついさっき、会社からマイナス支給の給与明細が届いてさ・・・
どうしたら良いのかわからなくて・・・
傷病手当申請してみたら?
仕事しながら適応障害になったんなら、申請したらいいよ。
無いよりはマシな分くらいは貰えると思うから
やはり相談して正解だったようです。
傷病手当という聞きなれない言葉が出てきましたが、簡単に言うと【病気や怪我で会社を休んだことで、十分な報酬がもらえない場合】に申請が通れば支給される手当となります。
傷病手当で支給される金額は、
1日の支給額=(過去1年間の平均給与) ➗ 30日 ✖️ 2/3
このような計算式で求めることができます。
傷病手当についての詳細については、当記事では割愛させていただきます。
詳しい説明については、こちらをご覧ください。
適応障害や心身症ってことは、向精神薬とかも飲んでるの?
向精神薬かどうかはよくわからないんだけど、いろいろ薬もらって飲んでるよ。
5種類くらい。
向精神薬はモノによっては依存するから、あまり頼りすぎないようにね
うつ病歴20年以上のF君は、適応障害や心身症の症状にも詳しく、薬のこともいろいろ知っているようでした。
この辺の話については、また別の記事で書いていこうと思っています。
会社に申請をお願いするも断られるが、、、
給料がマイナス支給であることをすぐにでも解決するためにも傷病手当について会社に申請手続きをお願いすることにしました。
すみません。休職中でお給料が出なくて生活できないので傷病手当を申請したいのですが・・・
え?なに?ショービョーテアテ?
傷病手当の申請が出来れば生活の足しにできるので、お願いしたいのですが・・・
あー、ダメダメ!ウチの会社、そういうのやってないんだよねー
上司に連絡して傷病手当の手続きをしてもらえないかをお願いしたところ、断られました。
ですが、傷病手当は会社が支払うわけではなく、協会けんぽへ申請するものになります。
その辺りを説明すると上司も分かっていただけました。
後日、会社から傷病手当申請書類が届きました。
申請書類送付後、20日程で傷病手当が振り込まれた
さっそく申請書を記入して会社に送り返しました。
経理の人の連絡すると、会社に書類が届いてから約10日ほどで振り込まれるとのことでした。
それから約20日後、ようやく振り込まれました。
10日ほどで振り込まれると聞いていたのですが、なかなか振り込まれないため申請が通らなかったのかと思いました。
振り込まれたことで当面の生活費の足しにはなりそうで助かりました。
傷病手当金は、病気休業中に被保険者とその家族の生活を保障するために設けられた制度で、被保険者が病気やケガのために会社を休み、事業主から十分な報酬が受けられない場合に支給されます。
ちなみに傷病手当のことについては会社からの説明はありませんでした。
そもそも傷病手当について会社側が知らないか、手続きが面倒で説明をしなかった可能性も考えられます。
自分の生活に直接関わる問題のため、自分から申請をお願いできるようにしましょう。
まとめ
休職中に給料が払われないということは冷静に考えれば分かることなのですが、冷静に考えられるほど心に余裕がない状態では無理がなかったのかもしれません。
また、私のように会社から傷病手当についての説明がなにも無いケースがあるかもしれません。
会社からすれば通常の業務とは別の申請手続きをすることになるので、余計な仕事が増える程度に感じている可能性もあります。
つまり自分が知らなければこの傷病手当はもらえない可能性があったということです。
自分の生活を守るのは自分しかいません。
知らなければもらえないものでも調べることで役に立つものはいろいろあります。
もし私と同じように適応障害で休職している人の中で傷病手当を申請していない場合には、是非会社に申請手続きをお願いしてみてください。
次回も休職中の金銭事情について、傷病手当とは別の視点から記事にしてみたいと思います。